« スピリチュアルに生きる(7)--本当の自分 | トップページ | 書評--祈りの法則/グレッグ=ブレイデン »

2008年9月27日 (土)

物語(5)--仕事とは?

美味いトンカツをご馳走になって、ただ「美味い」と思っている間の僕は確かに幸せだった。
そうやって考えてみると、僕の好きなラーメンだってカツ丼だってそれほどの値段ではない。
ファーストフードで朝食を食べて、昼にラーメンとか丼物を食べて、夜には定食か何かを食べても3食で、¥3000かかることはない。
あとは家賃と光熱費を入れて、自給¥1000のアルバイトをずっとやっていければ困ることはないだろう。
でも僕の今の問題はその¥1000のアルバイトが見つからないことだった。
正確に言えば、やりたくないアルバイトはたくさんあるのだけれど、やっても良いバイトは既に他の応募者が
いたためか、断られているのだった。

そんなバイトよりは”用務員みたいなもの”の方がやりたいかも知れない。
そう思って僕は加藤さんにまた連絡して逢ってもらった。

加藤さんの説明の”用務員みたいなもの”は雑用のすべてをこなさなければならない、という意味で、何らかの技術を持つことも雑用の必要条件に入るらしく、資格を何か持っていなければ、という。
そういう意味では、僕は工業高校の電気科を卒業しているので電気工事士の資格だけは高校で取らされたので持っている。
高校を卒業してすぐに小さな電気工事の会社に入ったのだけど、仕事がきつくて1年で辞めたのだった。

「電気工事士は持っていますけど、使うんですか?」と僕は聞いた。
--雑用の全てが降りかかってくるからコンセントが壊れたとか--まあほとんどブレーカーが落ちているんだけど、蛍光灯が点かないとかの雑用も対応するんだよ。
1日中電気工事をする仕事はイヤだけどそれくらいならいいや、と僕は思った。

どうせアルバイトだし、イヤならいつ辞めても(1日で辞めても)構わない。
そう気楽なことを考えていると、また不意打ちの質問をされた。
--アルバイトで入るにしても聞いておきたい。君にとっての”仕事”とは何?
仕事とは何か、だって?
「生活費を稼ぐ手段です」
--じゃ金を稼げれば何でも良いのか?
--もちろん、強盗とか窃盗とかいう犯罪を言っているんじゃないよ。
--ギャンブルでも良いのか?ということ。
競馬で小遣い稼ぎしている友達もして悪くはないと思うけど。
でも、少しはやり甲斐っていうものがあるかも。
--じゃ、生活費を確保できる電気工事の会社をどうして辞めたの?
「それは・・・働くのがきつかったからです。あと、社長が威張りすぎていたのもあるけど。」

また、追及の質問があるかと心配していたのが僕の顔色に出ていたのだろうか?
加藤さんは笑いながら言った。
--それでは、少しのやり甲斐を感じて、あまり身体がきつくなくて、上司が威張らなければ良い訳だ。
うーん、もっと他にも条件があるような気がするけど・・・
--あ、時給ね?時給はさしあたって¥1000。
それならアルバイトとしてそれほど悪くない。
とにかく、明日からでも生活費が必要だ。
--辞めたければいつ辞めてもいい。
その言葉で僕は次の日から加藤さんの職場でバイトをすることに決まったようだ。

(「決まったようだ」というのは加藤さんがこれから行く職場にいくつか連絡を入れてくれたからだ)

自分にとっての仕事とは何だろう?

--続く

« スピリチュアルに生きる(7)--本当の自分 | トップページ | 書評--祈りの法則/グレッグ=ブレイデン »

物語」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/523730/42614420

この記事へのトラックバック一覧です: 物語(5)--仕事とは?:

« スピリチュアルに生きる(7)--本当の自分 | トップページ | 書評--祈りの法則/グレッグ=ブレイデン »