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2012年1月25日 (水)

書評--ザ・シークレットの真実

ザ・シークレットの真実
カレン・ケリー (著)  早野 依子 (翻訳)
\1400 PHP

--絶版だがamazonの中古が安い--

「ザ・シークレット」の批判本。
僕は「ザ・シークレット」をある程度重要な本として位置づけている立場なので避けて通れないと思った。

ただ、頭ごなしに批判するのでなく、DVDの登場人物や膨大な文献から調べる、ジャーナリストとしての文章。

DVDは商業主義だ、とか売れるために都合の悪い部分を削った、とかいう話から始まる。
しかし、全ての映画は儲けのために製作するのではないのか?という疑問も沸く。
ハリウッド映画は観客を楽しませるためだけに作るのでなく、儲けるためにも作られているはず。
などと考えながら読み進める。

映画製作の裏話も多い。
この映画のヒントになったのは「What the Bleep Do We Know!?」という映画。
(日本では映画化されていない。映画を元にした本は「超次元の成功法則」江本勝監修/ビジネス社)
ザ・シークレットは科学的でない、というが、たしかにこちらの方が科学的ではある。これもお勧め。

「ザ・シークレット」は求め、信じるだけで欲しいものが手に入るという部分のみを強調し、行動の大切さを無視している、そうな。
それほど極端ではないと思うが?

量子論やプラシーボ効果(薬効のない薬でも信じれば効きめがある)などと思考との関係も否定。

ザ・シークレットの元となった『富を「引き寄せる」科学的法則/角川文庫』の著者ワトルズも著名人ではなかった、としている。

また、「ザ・シークレット」は秘密にされたことはなく、ニューソート思想の本もずっと発禁になったことはない、としている。・・・これは確かにそうだろう。だからこそ、「ザ・シークレット」というタイトルも含めて商業主義だとしている。

「ザ・シークレット」の中で引き寄せの法則を知っていたとされるベートーベンやアインシュタインやエジソンを検証するあたりはそこそこ。
ナポレオン・ヒルがカーネギーと実際に会ったことがある、という記録はない、というのは初めての情報で面白いかも。

全体として、「考え、信じれば実現する」という宗教めいたことに騙されて、夢が実現できずに失望する危険性を訴えている、という感じです。

ポジティブ思考とプラス思考とは異なる、というのもしかり。参考になった文章を1つ。
『デニスは言います。「どんな出来事にも経験する価値があると確信することで、人生には意味があると納得することができます。何の意味もない不幸よりはましだと思いませんか?」』P190・・これがポジティブ思考。

僕も一言付け加えておきましょう。
「思考は祈りです。幸運を願いながら、批判的なことを考えたり、グチをこぼすのは矛盾です。
思考や言葉を発するときは、常にそれが祈りである、ということを忘れずに」

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